1.PASONAの法則とは
PASONAとは、下記の頭文字をとったもので、P→A→SO→N→Aの流れでセールス文章を作成すると購買行動が誘発されると言われています。
P |
Problem(問題) |
問題点を明確化する |
A |
Agitation(扇動 |
問題点を煽り立てる |
SO |
Solution(解決策) |
解決策を示す |
N |
Narrow down(絞込) |
顧客や期間を限定する |
A |
Action(行動) |
行動を呼びかける |
事実、ネットで見かけるセールスレターはPASONAの法則に従って書かれているものがほとんどです。
また、世界で最も成功したといわれているDMに米ウォールストリート・ジャーナルの
「Two Young Men」がありますが、このDMもPASONAの法則で書かれています。
2.PASONAの法則によるセールスレターの書き方
PASONAの法則によるセールスレターの書き方は以下のとおりです。
@インパクトのあるタイトル(見出し)をつける
セールスレターは読んでもらえなければ意味がありません。読ませるためにはタイトル(見出し)が大変重要です。思わず読みたくなるようなタイトルを考えてください。
A冒頭は読者が興味をひくようなエピソードにする
タイトルで読者を惹きつけても本文をすべて読んでくれるとは限りません。最後まで読ませるには、冒頭が肝心です。冒頭で数十秒読ませることができれば最後まで読んでくれる確率は格段に上がります。
そこで、冒頭は読者が興味を引くようなエピソードから始めてください。情報起業家は、会話形式で始めるのが良いと言いますが魅力的な話であれば、会話形式にこだわる必要はありません。前述のウォールストリート・ジャーナルのDMは以下のエピソードから始まります。
25年前の春、二人の若者が同じ大学を卒業しました。この二人には、共に成績が良好で、共に人柄も良く、共に将来の夢と希望に満ち溢れているという共通点がありました。
そんな二人が25年ぶりに大学の同窓会に出席しました。25年たっても二人には共通することがありました。共に幸せな結婚をし、共に3人の子供に恵まれ、そして共に中西部にあるメーカーに就職していたのです。ところが違うことが一つだけありました。一人は小さな部署のマネージャーで、もう一人は社長になっていたのです。
続きを読んでみたいと思いませんか?もし、そう思ったならばこのDMは成功です。
BP : エピソードから問題点を浮き彫りにする
ピソードで読者の興味をつかんだら、問題点を浮き彫りにしていきます。PASONAの「P」の部分です。上記のDMでは、次のように問題点を提示しています。
なぜ、二人の人生は違ってしまったのでしょうか?
二人の人生に違いをもたらしたものは何なのしょうか?持って生まれた知性や才能、努力の違いではありません。成功への情熱が違ったわけでもありません。知識とその使い方が二人の人生を変えたのです。
CA : 質問→回答を繰り返して問題点を煽り立てる
次に、以下の論法で問題点を煽り立てます。PASONAの二番目の「A」です。
「なぜ、そうなったのか?」
「○○だから?違う。」
「××だから?違う。」
「原因は△△なのです!」
上記BのDM文もこの手法で書かれています。
DSO : 解決策として商品を提示する
問題点を煽り、共感を得たところで、解決策として商品を提示します。PASONAの「SO」の部分です。ここまで、商品の説明をしてはいけません。共感を得る前に商品説明をすると単なる販売目的の広告だと思われ、読者に抵抗感が生じてしまうためです。 ウォールストリート・ジャーナルDMでは次のように商品を提示しています。
あなたのようなビジネスマンにウォールストリート・ジャーナルを紹介する理由はここにあります。ビジネスに使える知識を読者に提供すること − それがウォールストリート・ジャーナルの使命です。
社長になった男はウォールスリート・ジャーナルを読み、もう一方の男は読んでいなかったことを示唆するのと同時に、ウォールスリート・ジャーナルの本質的な機能を説明しています。
E商品で問題が解決される根拠を示して信用を得る
続いて、商品を購入すれば問題が解決される根拠を示して信用を得ます。根拠になるのは、過去の実績、利用者の声、マスメディアの紹介記事、事業運営体制、組織規模などです。
情報起業では利用者の声を出来るだけたくさん掲載するのがセオリーとされますが、利用者の声の信憑性が薄いため効果の程は疑問です。
また、起業直後などで実績が無い場合は、根拠となるものが存在しません。その場合は、以下の方法で信用を獲得してください。
【実績が無い場合の信用獲得方法】
信用獲得方法 |
内容 |
二次信用を活用する |
二次信用とは、自社や自社の商品に信用力がない場合、「○○大学の××教授が開発した・・・」など信用ある第三者の名前を使って信用を得る手法です。具体的な名前が出せない場合は、「私が努めていた大手企業でも使われていたノウハウを提供します」、「私が利用した大手コンサルタントの手法を公開します」などの表現で二次信用を創出してください。 |
自分(商品の製作者)を信用させる |
自分(商品の作者)の経歴や信条を示し、その分野の専門家であることをPRすることで信用を獲得します。 |
ウォールストリート・ジャーナルのDMでは、以下の表現で問題が解決される根拠を示しています。
ご存知のように、ウォールストリート・ジャーナルは他にはないユニークな紙面作りをしています。米国で唯一の日刊のビジネス紙は、世界最大のビジネスニュース専門スタッフによって作られています。
紙面には、ビジネスマンにとって重要かつ興味深い記事が、様々な分野にわたって掲載されています。株式や金融の情報だけではありません。激変するビジネスワールドのあらゆるニュースをお届けします。ウォールストリート・ジャーナルは、あなたが必要とする情報を、必要な時に提供いたします・・・・・
FN : 商品に緊急性や限定感を出す
信用を得たら、次に商品は「今しか買えない」あるいは 「限られた人しか買えない」という緊急性や限定感を演出します。PASONAの「N」にあたる部分です。よく使われるのは以下のような手法です。
「限定300個のみの販売です」
「メルマガの読者のみに販売します」
「9月中に購入の方には特別レポートを無料で提供します」
ウォールストリート・ジャーナルのDMでは、同紙がビジネスエリートのための新聞であることを示唆し、限定感を創出しています。
GA : 購入を呼びかける
最後に購入を呼びかけます。 最後のPASONAの最後「A」です。ネットであれば、末尾に「お申込みはこちら」と表示し、申し込みフォームまたはそのリンクを設置してください。
DMならば、申込書の記入を促す文書を記述してください。申し込みフォームを目立たせることがポイントです。
以上でPASONAの法則を活用したセールスレターの書き方は終了ですが、ここで示したものは基本的なパターンです。このパターンで書かれたセールスレターはネット上に山ほど存在し、うんざり気味になっているユーザーは少なくありません。
よって、このパターンをそのまま使うよりも独自のアレンジを加え、オリジナリティのあるセールスレターを作成することをお薦めします。
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