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HOME > 起業編トップ > 起業の必須ツールトップ > 起業家のための事業計画策定マニュアル − その3
概要説明コンパニオン
戦略課題を策定するためのSWOT分析を行います・・・
− 起業家のための事業戦略策定マニュアル(その3) −





3.SWOT分析を行う


■SWOT分析とは

SWOTとは強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)のことで、それぞれの頭文字をとってSWOT(スウォット)と言います。

事業者が経営戦略や経営計画を策定するためには、 自己の内部環境(経営資源)と外部環境(経営を取り巻く環境)の分析が不可欠ですが、SWOT分析はその両者を統合的に行う手法です。強み(Strength)と弱み(Weakness)は内部環境分析、機会(Opportunity)と脅威(Threat)は外部環境分析になります。


■強みと弱み

強みと弱みは競争相手と比較した相対的なものを言います。いくら自己の強みだと思っていても、その能力を競争相手の方が勝っていれば強みにはなりません。

また、強みは技術革新による陳腐化などで瞬時に 強みではなくなってしまうこともあります。今は強みだが将来は強みではなくなる可能性があるものは 本当の強みとは言えません。


■機会と脅威

機会とは「うまく活用すれば業績が拡大する外部環境の変化」で、脅威とは「そのまま放置すると業績が悪化する外部環境の変化」のことです。注意しなければならないのは

    「業績にプラスになる外部環境の変化=必ずしも機会ではない」

ということです。

業績にプラスになる外部環境の変化は、当然、競争相手にとってもプラス要因になります。その環境変化が機会になるかどうかは、環境変化に対する対応力が競争相手よりも勝っているか、あるいは、競争相手よりも先に環境変化に対応できるかによります。

例えば、「高齢化社会の到来」という環境変化を機会とするならば高齢化社会の到来への対応力となるシニア商品開発力などが競争相手よりも勝っていなければなりません。なお、脅威についても同じように、業績にマイナスになる外部環境の変化が必ずしも脅威になるわけではありません。


■SWOT分析のやり方

@下記の「強み・弱み分析表」を用意します。

【強み・弱み分析表】
項目 当社
(自分)
競争相手
A社 B社 C社 D社
強み 弱み 強み 弱み 強み 弱み 強み 弱み 強み 弱み
ナレッジ(知識・ノウハウ)
商品・サービス
販売・マーケティング
人材・組織
その他


A想定できる競争相手を、競争相手欄に記入します。競争相手は同業だけとは限りません。自分のビジネスに脅威を与えると思われる事業者を記入してください。


B表に従って、各項目について当社および競争相手の強み・弱みを検討し、 記入します。強み・弱みは相対的な評価で判定してください。

【強み・弱み分析表−記入例】
項目 当社 競争相手
A社 B社
強み 弱み 強み 弱み 強み 弱み
ナレッジ(知識・ノウハウ) ・経営戦略・事業戦略関連のナレッジが豊富
・セールスのナレッジが豊富
・シニア起業の支援経験・実績がない ・起業関連のナレッジが豊富 ・シニア起業のコンサル経験が乏しい ・ネット起業のナレッジが豊富
・シニアのネット起業コンサルが経験が豊富
・ネット起業以外のコンサル実績が乏しい
商品・サービス ・自分ですべて作成するため原価がほぼゼロ
・独自性が高い
・品揃えに限界がある
・知名度がない
・ブランド力が高い
・品揃えが豊富
・利益率が高い
・サポートが悪い
・シニア向け商品がない
・ネット起業セミナーの集客力が抜群
・サポートに定評がある
・価格が高い
・品揃えが貧弱
・過度にアカデミックな商品が多い
販売・マーケティング ・セールス経験が豊富
・Eマーケティングの経験が豊富
・マンパワーがない
・予算がない
・顧客数が業界NO.1
・人的営業力が強い
・強引なセールス手法が問題になっている ・Webサイトの集客力が高い
・他社とのコラボテーションに積極的
・人的営業はほとんど行っていない
人材・組織 ・自分ですべてを決定できる
・コンプライアンス意識が高い
・法人化していない
・現在は自分ひとりしかいない
・意思決定が早い ・社長がワンマン
・社員のコンプライアンス意識が低い
・社員の定着率が低い
・少数精鋭の組織 ・社員が若すぎる
その他 ・金融関係の人脈が豊富 ・資産といえるものがない
・後発である
・社長が有名人 ・ITまわりが弱い ・IT能力が高い
・急速に成長している


C下記の「機会・脅威検討表」を用意します。

【機会・脅威検討表】



D表に従って項目ごとに「業績にプラスと思われる変化」と「業績にマイナスと思われる変化」を検討し、記入します。

【機会・脅威検討表−記入表】


E下記のSWOT分析表を用意します。

【表SWOT分析表】



強み










弱み



機会










脅威


F「強み(S)」および「弱み(W)」欄に 「強み・弱み分析表」の内容を記入します。

【SWOT分析表−記入例その1】



強み

・経営戦略・事業戦略関連のナレッジが豊富
・セールスのナレッジが豊富
・商品・サービスは自分ですべて作成するため
 原価がほぼゼロ
・商品・サービスの独自性が高い
・セールス経験が豊富
・Eマーケティングの経験が豊富
・自分ですべてを決定できる
・コンプライアンス意識が高い
・金融関係の人脈が豊富
弱み

・シニア起業の支援経験・実績がない
・商品・サービスの品揃えに限界がある
・知名度がない
・販売、マーケティングのマンパワーがない
・販売、マーケティングの予算がない
・法人化していない
・現在は自分ひとりしかいない
・資産といえるものがない
・後発である



機会










脅威


G「機会・脅威検討表」の内容ついて、以下の方法で機会か脅威かの判定をします。

【機会・脅威の判定方法】
「業績にプラスと思われる変化」が機会、「業績にマイナスと思われる変化」が脅威というわけではありません。自社の業績にプラスと思われる環境変化は競争相手にとってもプラスになります。従って環境変化に対応する力が競争相手よりも勝っているか、あるいは競争相手よりも先に環境変化に対応しないと機会にはなりません。

例えば、「高齢化社会の到来」が「業績にプラスと思われる変化」として抽出された場合、「高齢化社会の到来」への対応力となるシニア商品開発力などが競争相手よりも勝っていれば機会となりますが、劣っていれば脅威となります。このように環境変化への対応力の強弱によって機会・脅威を判定します。判定の手順は以下のとおりです。


@環境変化に必要な対応力を検討します。対応力は一つではありません。複数抽出してください。


Aその対応力が競争相手よりも強いか弱いかを検討します。
 (下記のように点数化するとわかりやすい)
環境変化 必要な対応力 当社 A社 B社 C社
高齢化社会の到来 シニア商品開発力
シニア商品販売力


B 上記Aの結果を下表にあてはめて機会か脅威かの判定をします。
環境
変化
環境変化への
自社の対応力
環境変化への
競争相手の対応力
機会か脅威の判定
強い 弱い 機会となりうる
強い 弱い
弱い→強い(今は弱いが将来強くなる) 弱い
弱い→強い(今は弱いが将来強くなる) 弱い
弱い 強い 脅威となりうる
弱い 強い
弱い 弱い→強い(今は弱いが将来強くなる)
弱い 弱い→強い(今は弱いが将来強くなる)

or
競争相手と同等 自社と同等 競争相手より早く手を打てば機会に、遅ければ脅威になりうる



H機会・脅威と判定されたものを、SWOT分析表に記入します。

【SWOT分析表−記入例その1】



強み

・経営戦略・事業戦略関連のナレッジが豊富
・セールスのナレッジが豊富
・商品・サービスは自分ですべて作成するため
 原価がほぼゼロ
・商品・サービスの独自性が高い
・セールス経験が豊富
・Eマーケティングの経験が豊富
・自分ですべてを決定できる
・コンプライアンス意識が高い
・金融関係の人脈が豊富

弱み

・シニア起業の支援経験・実績がない
・商品・サービスの品揃えに限界がある
・知名度がない
・販売、マーケティングのマンパワーがない
・販売、マーケティングの予算がない
・法人化していない
・現在は自分ひとりしかいない
・資産といえるものがない
・後発である



機会

・団塊世代の大量退職時代を迎えている
・アジア地域の経済が活性化している
・EC(電子商取引)の拡大が続いている
・産学協同が進んでいる
・マネーゲームへの批判が高まっている
・シニア起業家が増加している
・堅実な起業へのニーズが増加している
・新規参入が増加している



脅威

・景気の先行不透明感が強くなっている
・シニア起業に対する否定的な意見が増加している
・顧客の囲い込みが難しくなってきた
・安易な成功法則に対する不信感が強くなっている
・大手のB社、C社がシニア起業支援ビジネスを
 拡大している


これでSWOT分析は終了です。


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