第1章 目標と目的を明確にする
1.目標と目的とは
(1)目標と目的の違い
目標と目的の違いについては色々な意見がありますがここでは次のように定義します。
目標 |
達成したい状態 |
目的 |
その目標を達成したい本質的な理由 |
最終的なゴールは目的にあり、目標は目的を実現するために、何をどこまでやるかという目処となります。よって、目的を達するまで目標は上昇しながら変化します。企業でいえば目標は「年度目標」や「中長期目標」で目的は企業の存在理由を表す「企業理念」になります。
目標と目的の違いをダイエットで説明すると目標は「体重を10キロ減らす」、目的は「異性にもてたい、好きな服を着たい、健康になりたい・・・」になります。目指しているのは「異性にもてること・・・」でそのために「体重を10キロ減らす」わけです。ゆえに、もし10キロのダイエットに成功しても異性にもてなかったとしたら別の目標を立てることが必要になります。
成功を手に入れるためには、目標はもちろんですが目的を明確にすることがより重要になります。
(2)目的には自分以外の利益も加える
目的を明確にする際に重要なことは、自分以外の利益を目的に加えることです。その理由は以下のとおりです。
自分以外の利益を目的に加えることで
達成へのパワーとモチベーションが強くなる
他者を幸せにしようという気持ちや「○○のために」という使命感は、目標達成への強いモチベーションになります。例えば、ダイエットを成功させるには「自分のために痩せよう」と思うより「好きな人のため、愛する人のために痩せよう」と思うことです。そのほうが、成功する確率は格段に高くなります。
生物である私たち人間には、自己の利益を最優先する利己的な本能が備わっています。ところが、本能に従って自分の利益や幸福だけを追求するとなぜか、罪悪感やうしろめたさなどのマイナス感情が生まれます。逆に、本能に反して他者の利益や幸福を優先すると、喜びの感情が生じます。これは、人間が他との関わり合いの中でしか生きられない社会的動物だからと考えられています。
社会的動物である人間の脳には、他者に利益や幸福をもたらすと「快」の感覚を得るシステム(報酬系)が備わっています。自分以外の利益を目的に加えると、 この報酬系が刺激されて達成へのパワーとモチベーションが高まるのです。
しかしながら「自分は他人の利益なんか考えるほど余裕はない」という人もいるでしょう。それでもかまわないので、意に反してでも自分以外の利益を目的に加えてください。
2.目標と目的を明確にする
(1)目標の明確化
@ 下記の目標設定シートを用意します・・・
続きは
PDF版(期間限定で無料)をご覧ください。
■スポンサーリンク