1.PPM分析とは
PPM分析とは、ボストン・コンサルティング・グループが開発した事業管理の手法です。自社の行っている製品または事業を、市場の成長率と相対的なマーケットシェアから 「スター」、「金のなる木」、「問題児」、「負け犬」の4つのポジションに分類し、それぞれに見合った事業展開を検討するものです。
なお、PPMとはProduct Portfolio Managementの頭文字をとったものです。
【PPM分析表】 記入例
↑
高
市場の成長率
低
↓ |
スター

|
問題児

|
金のなる木

|
負け犬

|
|
←高 相対的なマーケットシェア(※) 低→ |
※相対的なマーケットシェア
トップ企業との比較によるシェアのことです。トップ企業のシェアが40%、自社が30%ならば、自社の相対的なマーケットシェアは30%÷40%=0.75になります。もし自社がトップ企業ならば40%÷30%=1.33になります。
PPM分析における各ポジションの内容は以下のとおりです。
・スター
市場の成長率、相対的シェアともに高いのが「スター」事業です。この事業は売上が増え、キャッシュもどんどん流入していますがシェアを維持するために設備投資や販促費も増やす必要があるためキャッシュアウトも増加します。今後の成長の鍵をにぎる事業です。
・金のなる木
市場成長率は低く、相対的シェアが高いのは「金のなる木」事業です。自社のシェアが高いため売上は大きくキャッシュインは増加し、市場成長率が低く競争が鈍化しているため設備投資や販促費などのキャッシュアウトは減少します。今は最も儲かる事業ですが、いずれは衰退していく可能性が高い事業です。
・問題児
市場成長率が高く、相対的シェアが低いのが「問題児」事業です。市場は成長しているので、設備投資等のキャシュアウトは増加しますが、自社のシェアが低いのでキャッシュインは小さく、金食い虫となります。ただしこの事業は将来のスター候補なので、じっくりと育てていくことが必要です。新規参入当初は問題児になることがほとんどです。
・負け犬
市場成長率も相対的シェアも低いのが「負け犬」事業です。撤退の対象となりますが、徹底した合理化などにより他社が撤退するまで生き残れれば「金のなる木」になりうる事業です。
なお、一般的に新規の事業は問題児からスタートしてスター、金のなる木を経て負け犬になると言われています。
【PPM分析表】
PPM分析を活用して戦略を策定する方法は、以下のマニュアルに詳しく記載してあります。
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■経営戦略策定マニュアル
現在(既存)事業のポジション確認 P49〜52
※上記マニュアルの概要がわかる
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