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HOME > 戦略編トップ > 戦略戦略ツール集トップ > DCF法による起業価値の計算 その2
概要説明コンパニオン
次にWACCの計算をします。上場企業と未上場企業にわけて説明します・・・
− DCF法による企業価値の計算 その2 −




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ステップ2 WACC(ワック)の計算


(1)WACCとは

WACCとはWeighted Average Cost of Capitalの略語で、加重平均資本コストと訳されます。資本コストとは、企業が資金を調達するためのコストのことで、金額ではなく率(%)で表されます。

資本コストは負債資本コストと株主資本コストに分けられ、負債資本コストとは借入金や社債などの有利子負債の利子率のことで、株主資本コストは投資家が要求する期待収益率をのことを言います。


●●●●●●●●●●

資産


●●●●●●●●●●




有利子負債




株主資本 









→負債資本コスト
(負債利子率)



→株主資本コスト
(株式の期待収益率)



投資家が要求する期待収益率(株主資本コスト)というのは、投資家がある会社の株を買った際、最低何%の収益があれば満足するのかを、CAPM(キャップエム)という理論に基づいて計算したものです。負債資本コストのように企業が実際に外部に支払う費用ではあではありませんが、株主から調達したお金のコストとしてみなすという考え方です。

この負債資本コストと株主資本コストを有利子負債と株主資本の比率で加重平均したものを加重平均資本コスト(WACC ワック)といい、ステップ1で予測した将来のキャッシュフローを現在価値に引き直すための割引率として使用します。



(2)WACCの算出方法

WACCの算出方法は上場企業と未上場企業では異なるので、分けて説明します。

■上場企のWACC算出方法

WACCの計算方法は以下のとおりです。

【WACCの計算式】

WACC=


D

 × rD(1−T)
D+E

E

 × rE
D+E


各パラメーターの内容は以下のとおりです。

D  : 有利子負債額
有利子負債の残高です。時価が原則ですが、負債の時価は算出が困難なので簿価で代用してください。

E  : 株主資本時価
株式の時価総額(株価×発行済み株式数)です。

rD : 負債資本コスト(負債利子率)
借入金や社債などの金利です。(1−実効税率)を掛けるのは、支払利息が税務上損金になり、節税効果となるためです。

T  : 実効税率
損金算入される税額分を考慮した理論上の税負担率です。現在の実効税率は40.87%ですが、便宜上40%で計算するのが一般的です。

rE : 株主資本コスト(株式の期待収益率)
内容は上記(1)を参照してください。計算方法は以下のとおりです。

【株主資本コスト(株式の期待収益率)の計算式】

 rE = rF + β(rM − rF)

rF : リスクフリーレート
リスクフリーレートとは、リスクがゼロあるいは最小の投資対象の利回りのことです。一般的には10年物の国債の利回りを使用します。実務的には過去5年から10年の平均値を使用することが多いようです。データはこちらで入手できます。


β : 株式のベータ値
株式のベータ値とは、株式市場全体と個別株式の感応度のことです。ある一定期間、株式市場全体の収益率が「1」動いたときに、個別株の収益率はどれくらい動くかを示す数値です。

例えば株式のベータ値が1.0ならば市場とまったく同じ動きをすることを意味します。1.2ならば、市場全体が10%上昇すれば株式は12%上昇し、市場が20%下落すれば24%下落することを意味します。

なお、株式市場全体の収益率とは、株式市場の全銘柄に投資した場合の収益率のことですが、実務的には東証TOIXの収益利率で代用します。自社株式のベータ値の求め方は後述します。


rM : 株式市場全体の期待収益率
株式市場の全銘柄に投資した場合の期待収益率です。実務的には東証TOPIXの期待収益利率で代用します。ただし、期待収益率の求め方に決まった方法はありません。例えば過去のTOPIXの収益率(こちらで入手できます)から類推する方法や日本企業の配当性向と配当割引モデルから推計する方法などがありますが、考え方によって結果が変ってしまいます。一般的には4〜7%に設定します。

※株式のベータ値の求め方

自社や個別株式のベータ値を求めるには以下の方法があります。ただし、いずれも算出方法(期間および日次、週次、月次のいずれで計算するか)によって値が大きく変るので注意してください。

 ・第三者が計算したベータ値を利用する
 ・自分で計算する

@第三者が計算したベータ値を利用する

【無料で入手する方法】
MSNマネー (企業情のサマリー内の基本情報)
ブルームバーグ(対指数ベータ)

【有料で入手する方法】
東証のCD-ROM「TOPIXβ VALUE」
会社四季報CD-ROM版

A自分で計算する
ベータ値はエクセルがあれば自分でも計算できます。計算方法は以下のとおりです。

1)自社株式とトピックスの終値データを用意します。いずれもヤフーファイナスで入手できます。期間および表示間隔(日次、週次、月次)および期間は任意です。事例では2006年7月から2007年7月までの13ヶ月分の月次データを使用します。(12ヶ月分の月次の変動率を出すため13ヶ月の月次データを用意します。)

2)データをエクセルに入力します。



3)自社株式とTOPXの月次変動率を計算します。計算方法は以下のとおりです。値は%ではなく実数で表示してください。計算式は以下のとおりです。

  (前月の終値)/(当月の終値)−1

事例ではD3セルに 「=B3/B2-1」、E3セルに「=C3/C2-1」を入力し、14行目までコピーします。



4)LINEST関数を使って、変動率の傾きを計算します。これが自社株式のTOPIXに対するベータ値になります。計算式は以下のとおりです。

LINEST(自社変動率1番目:自社変動率n番目, TOPIX変動率1番目:TOPIX変動率n番目)

事例では任意のセルに以下の式を入力します。
=LINEST(D3:D14,E3:E14)



これで自社株式のベータ値が計算できました。

 ・リスクフリーレート:1.5%
 ・自社株式のベータ値:1.6
 ・株式市場全体の期待収益率:6.0%

とすれば、株主資本コスト(株式の期待収益率)は以下のようになります。


株主資本コスト(株式の期待収益率)=

1.5%+1.6×(6.0%−1.5%)=8.7%


 ・有利子負債額:30億円
 ・株主資本時価(株式時価総額):100億円
 ・負債資本コスト(負債利子率):4.5%
 ・株主資本コスト(株式の期待収益率):8.7%
 ・実効税率:40%

とすれば、WACCは以下のようになります。


WACC=


30億

 ×  4.5%×(1−0.4)
30億+100億


100億

 ×  8.7%
30億+100億


7.3%

以上で上場企業のWACC算出は終了です。
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